水質解析モデルによる汚染源対策の効果の評価
水質は、流域の土地利用、営農などにより大きく影響されるもので、ダム湖等の水質を検討する場合に流域と切り離して考えることはできません。
汚染物質の負荷は、雨や森林、土壌などの自然界からも発生します。畑の施肥や畜産などの人為的負荷要素や土壌や地層中に物質の吸着も含め、流域平面全体における汚染負荷を3次元保全系モデルに与えることで、汚染物質の流域での移流拡散が表現できます。
これによって、土地利用の変化や施肥方法の変化などを反映した水質変化の予測が、より正確に行うことができます。
3次元保全系モデルの概念
事例紹介
3次元陸水保全系モデルによる地表・地下水のT-N(全窒素)濃度(鹿児島県)
汚染源から地表及び地下を通ってダム湖に窒素・リンなどが侵入する状況を、3次元陸水保全系モデルにより解析し、各種水質保全対策の実施がダム湖の水質改善にどのような効果があるかを検討した業務
導流壁設置による汚染物質の拡散防止効果解析例(三次元保存系モデル・秋田県)
汚染された水質が湖内に流入して拡散することを防止するために、導流壁により汚染水を放流口に速やかに誘導する効果を解析した業務
生態系モデルによる水質解析
ダム・湖沼等の閉鎖性水域では、窒素・リン等の流入増加により、富栄養化が進行しており、一部地域ではアオコ等の発生が大きな問題となっています。
弊社では、プランクトン等の増殖過程を考慮した生態系モデルによる水質解析を実施し、閉鎖性水域における実効性のある水質改善対策を提案します。
事例紹介
閉鎖性水域の生物生産を考慮した水質解析(秋田県)
生態系モデルにより、閉鎖性水域の生物生産(プランクトン増殖等)を考慮した水質解析を実施した業務